

2025.10.15 掲載
沖縄県からは6枚の応募があったよ。その中から2枚をご紹介。
沼田師範よろしくお願いします!
沖縄県 その1
はなぞのエコクラブのみなさんへ
師範から一言!
はなぞのエコクラブのみなさんは、1年の活動を3段に分けてまとめてくれました。上段は、ミツバチについてや無農薬野菜の観察(かんざつ)記録(きろく)。中段は、地球温暖化(ちきゅうおんだんか)やサンゴ、ごみの学習や清掃活動。下段は、地震(じしん)が起きた時の命を守る取り組みや訓練(くんれん)などです。
情報量はとっても多いのですが、内容で区分けしたレイアウトと、みなさんの笑顔の写真や切り紙を使ったメリハリのあるイラストで、一目見てとてもわかりやすい新聞になっています。例(たと)えば、中央の「地球温暖化」からサンゴやごみ処理センターに「やじるし」が向いていることで、それぞれ関連性を持つことを理解(りかい)しながら、活動したことがわかります。また、防災こうざで、『災害(さいがい)は「弱い所」「弱い人」をねらっておこる』という内容を、イメージ図とイラストで上手に表現しています。自分が理解したことを整理して相手に伝える力が、とても優(すぐ)れていると思います。感心しました!
とっておきのゴシドウ★
新聞の大タイトルは『ミツバチのおかげで育つ野菜』。みなさんが活動する「はなぞの」では、ミツバチを育ててハチミツを作っています。同時に「はなぞの」では、年間約85~100種類ものたくさんの無農薬野菜や果物を育てています。農薬を使わない畑には、ミツバチが安心して飛んできて受粉(じゅふん)をしてくれます。ミツバチはハチミツを作ってくれるだけでなく、野菜や果物を育てるサポートもしているのですね。
2011年、国連環境(こくれんかんきょう)計画【UNEP】は、「世界のほとんどの国の食料の90%をまかなっている100種類以上の作物種のうち、70%以上がミツバチを経由(けいゆ)して受粉している」とミツバチの重要性を発表しました。しかし近年、農薬や温暖化の影響などで、ミツバチの数の減少が世界的な問題となっています。
はなぞのエコクラブのみなさんは、「ミツバチとミツバチがいるかんきょうをもっと大切にしていこう」と書いてくれました。どんなことをしていけばよいのかな?みんなで考えて行動して、また教えてください。
参考:国連環境計画【UNEP】英語サイト
「人間は食料生産に不可欠なミツバチを救うために行動を変えなければならない」
https://news.un.org/en/story/2011/03/368622
国連環境計画の日本語情報サイト「食料を作るには虫や動物がいなくちゃ!」
https://ourplanet.jp/bugs-and-beasts
地域事務局からの応援メッセージ【沖縄県】
ミツバチや、地球温暖化、防災についての多くのことを学ばれたようですね。ミツバチの生態や巣の構造、はちみつの味や香りなど、五感を使って学んでいる様子が目に浮かび、今後もその探究心が続くことを 楽しみにしています。また、津波警報発令による実際の避難は、大きな経験だったと思います。その時の体験を振り返り、改善点を見つけ、防災訓練などを通じて学びを深める姿勢が素晴らしいです。
西表ヤマネコクラブのみなさんへ
師範から一言!
西表ヤマネコクラブのみなさんは、ずっと続けている「ソラダス」や「水質調査」、ホタルの個体数調査、ビーチクリーンなどと、ウミショウブの保全、そして波照間島の見学と、たくさんの活動をまとめてくれました。楽しい情報が新聞からあふれ出てくるようです!
また、ホタルの調査は、観察しているイリオモテボタルの個体数が「ついに姿を消す!?」と、「0」という数字と悲しいイラストに、私も残念に思いました。しかし、紙をめくって読み進めていくと・・・最後は「イェーイ!イリオモテボタルいた!!」の逆転のハッピーエンド!ホタルの活動と気温の関係もわかり、ホッとしました。めくりは、壁新聞の限られたスペースの中で、立体的なしかけとして使われますが、まさに起承転結となっていて、とても効果的です。見事ですね。
とっておきのゴシドウ★
ウミショウブは、光合成により二酸化炭素を吸収貯留(きゅうしゅうちょりゅう)したり、海の生き物の産卵や生育場所となる「海のゆりかご」の役割をもつ大切な海草です。しかし、みなさんが心配されているように、アオウミガメの食害などで減っており、環境省のレッドデータの絶滅危惧Ⅱ類になっています。沖縄では石垣島でも防護柵(ぼうごさく)を使った保護活動をされているようです。参考にご紹介しますね。
また今回のサバイバルキャンプは、西表島を飛び出して、波照間島(はてるまじま)の美しい海やゴミなどについて学び体験しました。波照間島のことを知ることが、改めて西表島の気づきにつながり、みなさんとても良い経験になったと書いています。とくに、島立ちされる中学3年生のメンバーは、今後、西表島や、自分たちが行ってきた活動について振り返る機会もあると思います。ぜひ、後輩(こうはい)メンバーたちに、伝えて欲しいと思っています。活動の次の目標となったり、成長のヒントとなると思います。
参考:環境省 エコジン「石垣島 野底ウミショウブ群落 自然共生サイト」
https://www.env.go.jp/guide/info/ecojin/oecmsites/20250212.html
日本のレッドデータ「ウミショウブ」
地域事務局からの応援メッセージ【沖縄県】
長年の水質調査やホタル観察など、多岐にわたるテーマを継続しつつ毎年新たなテーマにも取り組んでいることに感心します。15才で島立ちする 先輩たちの島への想いが後輩へと絶え間なく引き継がれ、大切な活動が これからも続き、拡がっていくことを期待します。
地域事務局からの応援メッセージ【竹富町】
町内全域が国立公園である竹富町は9つの有人島で構成されているが、町内で活動するこどもエコクラブはこの西表ヤマネコクラブだけ。今回波照間島を視察したように他の島々にも活動を広げていくことは、視察先の島々にとっても環境保全活動の拡大推進につながっていくものと考えている。機会があれば、さらに他の島にも足を運んでもらいたい。
沼田師範、ありがとうございました!次回はどこの地域かな?お楽しみに!
沖縄県 その1
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