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【壁新聞道場!】たのもーーーう!鹿児島県 その⑤

2015.12.16 掲載

鹿児島県は14枚のかべ新聞の応募があったよ!その中から2枚をご紹介。
今週は池田師範です。よろしくお願いしまーす!

鹿児島県 その① その② その③ その④

出水市「荘中ボランティアチャレンジ」
 

A班 B班
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荘中ボランティアチャレンジ A班のみなさんへ
師範から一言━─━─━─━─━━─━─━─━─━─━─━━─━─━─━─━─━─━━─━─━─━

新聞中央にある「ツルの里へ おじゃったもんせ~!!」というフレーズが目をひきます。方言の意味が分からないので調べてみると、“ようこそ”というような意味合いなのですね。方言は温かみが感じられるものも多いし、地域発信というイメージがよく表れています。

ツルのいる場所とエサの関係をよく分析していますね!川に沿ってツルが多いことが、地図の分散からも分かりやすいです。ツルは雑食のようですが、あの長いくちばしを使って川にいる小さな虫を食べるのですか?ツルが過ごしやすい環境の条件としては、エサがあることだと思いますので、そのエサにとってもすごしやすい環境を作ることが必要です。川の小さい虫の幼虫が水生であれば、川の水の変化も大切ですね。

羽数調査は、生息地の環境変化をはかる指標にもなると思いますが、まくエサの量を決めていたのですね。1羽あたり100gというと、人の食事の量よりずっと少ないと思ってしまいますが数が多いので1トンとなると毎日大変です。総羽数の推移グラフをみると、増加傾向にあることを嬉しく思うとともに、毎年カウントをし続けてきた活動の大切さを感じます。感想に書かれているように責任の重みを感じることもあるかもしれませんが、出水のツルの情報を世界に向けて発信していることに誇りをもって、これからも貴重なデータをちくせきしていってください。

羽数調査は夕方と朝方に移動する習性を利用していることがよく分かりました。朝5時半から待機しているということは起床はかなり早いですね。今では4つの地点に分かれて調査することがあたりまえになっていると思いますが、調査を始めた頃の先輩たちは、どこで待機するか、休遊地の分け方も試行錯誤があったと思います。「これからのわたしたち」に56年間のツルクラブの活動への想いとこれからの決意が書いてあるのをみて、とても頼もしく思います。

 

とっておきのゴシドウ★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★

鳥インフルエンザに一羽でも感染してしまうと、その対策が大変な様子が記事や写真を通して伝わってきました。
すでに感染が見つかってしまった場合は、ウィルス拡大をおさえるのが優先でしょうが、大きな視点でみた場合の県外への分散化の取り組みはいいことだと思います。
ツル以外の鳥でも数が激減していた種で、生息地の移動に向けた取り組みが行われているので、いろいろな情報を収集してみて、移動にどれくらいの年月がかかるか等調べると役に立つかもしれません。そして、地元住民の同意を得るという活動についても、このような新聞や地域イベントを通してアピールすれば、ツルを知ってもらい、さらにツルを好きになってもらうことにつながると思います。

 

荘中ボランティアチャレンジ C班のみなさんへ
師範から一言━─━─━─━─━━─━─━─━─━─━─━━─━─━─━─━─━─━━─━─━─━

力作の新聞をつくってくれてありがとう。
釧路と出水の中学校どうしで交流をもつのはいいことですね。同じことを目指している仲間は地域をこえてたくさんいると思うので、このようなエコ新聞をきっかけに仲間がもっと増えるきっかけになるでしょう。

残数調査をどのようにするのか知りませんでしたが、イラストを使って説明してくれたのでよく分かりました。たくさんのツルが、同時に異なる方向に飛び立ったら大変でしょうね。仲間との協力なしにはできない調査だと思います。年々ツルの数が増えているのは、記事にも書いてくれましたが、ツルが暮らしやすい環境になっているのだと思います。そして、ツルのエサにとってもいい環境ということになります。

「世界一のツルの渡来地になるまでの苦労」の話は、うなずきながら読んでしまいました。ツルのくちばしの長さの違いを利用するというアイデアは、日々の観察と試行錯誤があったのでしょう。きっと他にも苦労話はありそうなので、連載できそうですね。

分散状況調査は貴重なデータですね。29年間も続いていることは大変すばらしいことです。「調査」は自然保護活動の重要な柱のひとつですので、是非これからも続けていってください。病気感染の観点から、分散することが大切であることが分かりやすく説明されています。鳥インフルエンザのニュースがでるたびに、人が飼育している鳥だけでなく渡来する鳥たちのことが心配になります。“なぜ分散しなくなってきたか”といった原因を考えると、新聞に書ききれない意見もきっとあるでしょう。調査年の気温やエサの状況との関係にも興味があります。生き物が単独で生活するか集団でするかは生態によりますが、人の影響で生活できる場所を減らしてしまうことは避けたいものです。

ツルクラブへの意気込みは頼もしいですね!長年続いている伝統として調査を引き継ぐことも大切ですが、ツルに対する想いを後輩に引き継いでいってください。

とっておきのゴシドウ★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★

ツルのガイドをツルガイド博士になった人が行っているようですが、そんな博士たちの感想を楽しく読ませてもらいました。

「人に伝えるのはすごく難しい」、これはまさにその通りです。知識を話すだけでは聞いた人もすぐに忘れてしまうので、参加者への問いかけをして考えてもらったり、五感を使った体験をガイドのアクティビティに取り入れたりと様々な工夫をするといいと思います。「恥ずかしいという思い」、これは慣れという部分が大きいのですが、それと同時にガイドする人自身が楽しむことが大切です。楽しいときは話もはずみ、モチベーションも高くなるものです。がんばってください。

 

池田師範、ありがとうございました!次はどこの地域かな?お楽しみに!

エコまるjumping.bmpのサムネール画像

鹿児島県 その① その② その③ その④

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