リアルヴォイス

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Case37. ~子どもたちがやりたいことに自由に集まる~さとしょうエコクラブ(岡山県里庄町)

今回は岡山県里庄町の「さとしょうエコクラブ」さんにフォーカス!
なんと活動22年目の大ベテランクラブです。自然保護や森林ガイド、引きこもりサポーターなど町で様々な活動をしているアクティブなサポーターさんの周りに自然に集まってきた子どもたちが、自分たちの興味関心に沿った活動をそれぞれ楽しんでいる自由なクラブです♪

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22年の活動歴!こどもエコクラブに登録したきっかけは何だったんでしょう?


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私(クラブサポーター)が地域の引きこもり児童の学習サポーターやバリアフリーアドバイザーとして活動していたことから地域のお子さんと知り合う機会が多く、自分がコツコツやっていたマイバッグ運動や環境美化活動に興味を持った子どもたちが手伝ってくれるようになりました。そのうち一人また一人と人数が増え、それが自然とこどもエコクラブにつながって今日に至っています。
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こどもエコクラブを作ろう!活動しよう!と呼びかけなくても子どもたちが自然に集まってくれたなんてステキですね★

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自由参加の集まりのため、近くに住むメンバーもいれば遠くから来てくれるメンバーもいます。森林が好きな子ども、生き物好きな子ども、物づくりや調査が好きな子どもなど、みんなの興味もバラバラです。子どもたちの希望や要望に応じて活動しているので、家族で参加したり仲間同士できたりなど活動内容によって集まるグループや子どもたちも異なりますが、その自由さが心地よくて参加してくれるんじゃないかと感じています。夏休み・春休みなどはごみ拾いや水質調査、川遊びなどみんなでできる活動をするようにしています。

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自由な集まりでもいろいろな人が参加して様々な活動ができているのは、きっとクラブの居心地が良いからですね!

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そういう意味では、年間計画を立てている学校や子供会のクラブとは少し違うかもしれません。必ず毎回参加するというような固定メンバーはいませんが、その分いろいろな方々が来てくれるのはとてもうれしく感じていますし、都度、活動に参加しているサポーターやメンバーの親御さんが活動を見守ってくださるので大変ありがたく思っています。
子どもたちの活動というと大人の心配はつきものですが、メンバー自身は「どこ吹く風!」と、夢中で生き物観察をしたり一生懸命に物づくりにチャレンジしたりして、この上のない喜びと満足そうな笑顔を見せてくれます。また、芋ほりや金魚すくいなどをした際はみんな競争心旺盛で、より元気いっぱいに活動していました。そんな一生懸命な子どもたちの様子を見ると、サポーターである私たちもとてもうれしく楽しくなり、どんなに忙しくてもまた企画しよう・活動しようという思いになります。

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楽しいから子どもたちが集まり、それを見守る大人たちも楽しくなってさらに活動が広がる、そんな理想的な活動だから22年も続いているんでしょうね。何か心がけていることはありますか?

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まず、ケガがないよう安全には気を付けています。次に、いろいろな人が集まるのでお互いに仲良くすること、活動はみんなでやろう、楽しく笑顔でやってみよう!ということ。楽しく活動ができれば次につながりますから。
また、興味があること・わからないことは聞いてみよう、調べてみようと呼びかけています。サポーターとしては、子どもたちができたこと・頑張ったことに目を向けて「良かったね」「ケガしなかったね」など、一言声をかけるようにしています。大人にはたわいもない言葉でも子どもたちにとって励みになり、活動への意欲のみならず将来の夢や目標を見つけるきっかけになるかもしれません。こどもエコクラブの活動を通してずっと子どもたちの応援団でいたいなと思っています。
また、今まで当たり前だと思っていたことが当たり前でなくなる日が来ないよう、いつまでも物を大切にする気持ちや食べ物を残さず食べて感謝する気持ちもずっと持っていてもらいたいですね。

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サポーターが子どもたちを温かく見守ってくださっていることがよくわかります。子どもたちも伸び伸びと活動できそうです!

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人前が苦手で人見知りのメンバーも多いのですが、初めはモジモジしているばかりだったのに自ら挨拶ができるようになりました。また、みんなとワイワイやるのが苦手な子どもも一人で生き物を調べたり自然について学んだり、身近にできる環境保全の取組にチャレンジしたりなど、自分の興味関心に合わせていろいろな活動をしているようです。親御さんも喜んでくださっています。
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クラブの活動を通して地域の中で自主的に子どもが育っているんですね!素晴らしいです◎
そんな「さとしょうエコクラブ」さん、これからどんな活動をしてみたいですか?

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これまでのように自由に楽しい活動が続けられればいいなと思っています。逆に言うと、子どもたちが「これやってみたい!」と気軽に遠慮なく言えて楽しく活動が続けられるように、より多種多様なプログラムの準備や手配をしていきたいです。私はこれまで行政や地域団体と連携して様々な環境活動をしてきたので、水質調査や自転車発電機体験、エコ工作などいろいろな準備ができます。これまで活動したことがないお子さんや、みんなと一緒に活動するのが苦手だなと思っているお子さんにも気兼ねなく参加して、エコ活動のきっかけとしてもらえるような「緩やかなクラブ」でありたいと思います。
「さとしょうエコクラブ」さん、ありがとうございました!ecomaruegao透過.png

 

~全国事務局より~

megahon-h.pngやりたい活動にやりたい人が自由に参加する緩やかな集まりというところが、とても素敵で印象的な「さとしょうエコクラブ」。どんな子どもたちも受け入れて楽しく活動できる、こんな度量の広いクラブは全国でもそうないのではないでしょうか。参加しているメンバーだけでなく、地域の子どもたちの大切な居場所にもなっていることでしょう。クラブを卒業した方々も「さとしょうエコクラブ」での活動は絶対忘れないだろうと思います◎
しかしその分、サポーターさんの準備は大変なはず!子どもたちの要望に応えられるよう企画運営のスキルはもちろん、森林・水質・省エネ等、様々な資格も取得されていると伺いました。全国事務局として頭が下がる思いです。こんなステキな「地域の先生」がサポーターだから、22年も継続できているのだろうと感じました。
こどもエコクラブがハブとなって、地域の大人が地域の子どもたちを育てる…これこそこどもエコクラブとして目指す形★これからも子どもたちに寄り添った活動を続けてくれるとうれしいです。私たちも応援しています!

「リアルヴォイス」では、以下のようなクラブやメンバーたちをとりあげて紹介していきます。
インタビューを受けてもいいよ☆というクラブのみなさん、
ぜひ全国事務局までメールをお送りください!

  1. 地道にコツコツと地域で活動しているよ!というクラブ
  2. ゆかいなクラブ名の秘密、教えます!というクラブ
  3. 大学生・社会人としてがんばっているこどもエコクラブのOB/OG