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Case29.~明石川を子どもたちで徹底調査!~玉一アクアリウム(兵庫県神戸市)

2023.04.24 掲載

今月は事務局スタッフが兵庫県神戸市の「玉一アクアリウム」の活動にお邪魔してきました!
日頃、熱心な活動レポートを投稿してくれている玉一アクアリウムさんの活動に密着、クラブの魅力を探ってきました。

クラブのSDGsアクションsdg_icon_15_ja_2.pngsdg_icon_14_ja_2.pngのサムネイル画像

 

地域の子ども達が集まって活動している玉一アクアリウムさん。結成秘話!

玉一アクアリウムが活動をはじめたきっかけは、代表サポーターの小田さんがペットのアヒルの餌として小魚や水生昆虫を明石川で採取していたところ、近所の子ども達も面白がって参加、採れた生き物を調べるようになったことです。
参加していた子どもの保護者が玉津第一小学校の校長先生に、小田さんを紹介し、校長先生から小学校の総合学習で明石川の生き物の先生として子どもたちに明石川の生き物を教えてほしいとオファーがあり、それを受けて授業をするうちに、子どもたちから「もっと明石川を知りたい!」という要望がでてきて、活動が活発になりました。
そして、採集した生き物をみんなに見てもらうための「小学校の水槽」であること、また「明石川を水族館のように生き物でいっぱいにしたい」という思いから子どもたちが「玉一アクアリウム」と名付けました。生き物を調査・飼育する活動が始まり、現在では、地域の人々にも広く知られるようになりました。
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こどもエコクラブに参加したきっかけは?よかったことはありますか?

玉一アクアリウムの活動を知った神戸市の環境担当の方が、全国の仲間と交流したり活動を知ってもらったりできること、賠償責任保険がつくことなど、こどもエコクラブのメリットを紹介し、加入を勧めてくださいました。
 
明石川や滋賀県で活動していると「玉一アクアリウムさんですね!!」「こどもエコクラブを楽しみに見ています」と声をかけてくださる方々もいます。
こどもエコクラブを通して色々な方々と交流できて、こどもエコクラブに入会させていただいたおかげで玉一アクアリウムの世界が凄く広がったのを実感しています。

活動レポートは様々な活動がいっぱい掲載されています。
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いざ、明石川調査へ同行!

調査日の2023年3月29日(水)は青空が広がり、桜も満開のぽかぽか陽気!今日は、スタッフが調査に同行しやすいよう、調査地を明石駅から近い明石川下流に変更してくれました。

活動は主に小田さんが引率し、自転車で集合したメンバーが自前の胴長を履いて思い思いに川へ入っていきます。みんなで使う網や生物を撮影するケース、バケツなどは小田さんが持ってきており、メンバーは自分で採った生き物を、小田さんに確認してはマイ虫カゴへ入れていきます。
女の子も網を持ってどんどん生き物を採集しています!飼い方を小田さんに尋ねたりと、どのメンバーも明石川のお魚が大好きな様子で、全国事務局スタッフに種類や、採り方もレクチャーしてくれました。
小さな水生昆虫から、小魚までなんでも見つけては、メンバーやサポーターと確認しあい、終始笑顔のたえない活動現場でした。優しく種類や見分け方を教えてくれる小田さんはもちろん、同行したスタッフもみんなが捕まえてくる生き物に興味津々でした。

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活動の充実はメンバーを信頼している証し!

玉一アクアリウムは、上は大学生から下は小学3年生までと幅広いメンバーが集まって活動をしています。現在、部長で高校生の永田くんはとても頼れるリーダーで、「今では自分よりも生物に詳しくなっている」と小田さんは嬉しそうに話してくれました。
活動中もメンバーからしっかりと目を離さず、声をかけながら活動をサポートしている小田さんでしたが、年長組は大物狙いで目の届かない明石川下流まで下っていました。大丈夫か伺った所、部長も、部長補佐もいるし大丈夫と、活動に制限をかけることなく、子どもたちを信頼して任せている様子がとても素晴らしいなと思いました。
泳げない私は結構な深さの川が少し怖かったのですが、活動地点によっては救命胴衣を装着したりと、きちんと危険を回避しており、活動中、何度かメンバーの保護者の方も見に来られていましたが、どなたも優しく見守っている様子に小田さんの信頼度の高さを感じました。
夕方になり、大物狙いの男の子たちのグループは大きなオタマジャクシ(ウシガエル)や立派なウナギ、ウロハゼをとってきていました!すごい!どうやって捕まえてきたのか見てみたかったです。
※捕まえた外来種は、畑の肥料にして命を無駄にすることなく、活用しています。
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メンバーに質問!一番好きな活動は?

今日集まってくれたみんなは調査活動が大好き!で、新しい生きものや魚についていろいろと知ることができる所や、転びそうになっても転ばないように気を付けるスリル、大きな生き物が採れたりする所に魅力があると答えてくれました。
また、小田さんの好きな所は、優しい所、親しみやすい性格に、魚や生物に詳しい所などみんなキラキラの笑顔で答えてくれました。
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◆今回の調査で見られた生き物
オイカワ、ニホンウナギ、スズキ、ブルーギル、カワアナゴ、ドンコ、ヒナハゼ、ゴクラクハゼ、チチブ、ウロハゼ、ミナミメダカ、ヒメダカ、ボラ、アカミミガメ、ヒラテテナガエビ、ミナミテナガエビ、テナガエビ、スジエビ、カワリヌマエビ属、ミゾレヌマエビ、モクズガニ、タカノケフサイソガニ、オオヒライソガニ属、タイワンシジミ、ウシガエル(オタマジャクシ)、キイロサナエ(ヤゴ)、シオカラトンボ(ヤゴ)、コガタシマトビケラ(幼虫)、ウデマガリコカゲロウ(幼虫)、サホコカゲロウ(幼虫)、ガガンボ属(幼虫)、イブシアシナガドロムシ(成虫)、キイロヒラタガムシ(成虫)
 
玉一アクアリウムさんの活動レポートはこちら!
メンバーが作成した明石川オリジナル図鑑が神戸市のホームページに掲載されました。ぜひご覧ください!
 
「玉一アクアリウム」のみなさん、ありがとうございました!
~全国事務局より~
活動レポートでは毎回、熱心な調査や発表会の準備からの様子を投稿してくれる玉一アクアリウムの皆さんの原動力を知りたくて、今回活動にお邪魔させてもらいました!
半日も活動を共にできていませんが、みんなが小田さんを慕う気持ちや、明石川調査の楽しさがとっても伝わってきました!近所だったら絶対参加したくなる!
少し体が不自由な小田さんをメンバー全員でサポートしながら活動をし、小田さんはメンバーへの感謝の気持ちを常に抱いています。そんな心優しい玉一アクアリウムの皆さんだから、どんどん新しいメンバーが入ってきて、ますます活動の幅が広がっていくんだなと思いました。
明石川での初捕獲で話題になっているヒナハゼもみんな慣れた手つきで川を捜索して捕獲ばっちり見せてもらいました!とても小さくて可愛いハゼでした。
これからも、たくさんの発見を待ってます!

 

「リアルヴォイス」では、以下のようなクラブやメンバーたちをとりあげて紹介していきます。
インタビューを受けてもいいよ☆というクラブのみなさん、
ぜひ全国事務局までメールをお送りください!

  1. 地道にコツコツと地域で活動しているよ!というクラブ
  2. ゆかいなクラブ名の秘密、教えます!というクラブ
  3. 大学生・社会人としてがんばっているこどもエコクラブのOB/OG