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【壁新聞道場!】たのもーーーう!滋賀県 その③

2017.10.25 掲載

滋賀県は13枚の応募があったよ!その中から5枚をご紹介。
今週は品川師範です。よろしくお願いしまーす!

滋賀県 その① その② その④ その⑤

大津市「瀬田北中学校科学部」
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守山市「なかす野州たんけん隊」
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守山市「GO Kids~下之郷遺跡キッズクラブ~」
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甲賀市「油日小学校エコ委員会」
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多賀町「多賀町アストロクラブ」
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瀬田北中学校科学部のみなさんへ
師範から一言

壁新聞というよりレポートを4枚張り合わせたような配置になりましたね。
残念なところは壁新聞のタイトルが応募用紙にはあるのに,肝心(かんじん)の壁新聞には書かれていないことです。忘れたのでしょうか?
また,壁新聞の文字が全部ワープロ文字ですね。写真の説明もまとめて書くのではなく,写真にもっと近い場所に簡潔に書いてはいかがでしょうか?二つの残念を先に指摘(してき)しましたが,それ以外は大見出し,小見出しなどの配置・色彩(しきさい)や文面など,とても洗練されて完成しています。これは申し分ないと思います。他には花壇(かだん)のコンクールなど他にはない企画でうれしく思いました。

とっておきのゴシドウ

長沢川の水質調査を春と秋に実施(じっし)しているとのことで,CODとPO4は目安の範囲内(はんいない)だったが,NH4とNO3は目安の範囲外(はんいがい)になったとコメントしています。これらの成分は,人間の活動や人間以外の環境に生きている生物などの影響(えいきょう)を受けて季節だけでなく,時間帯でも大きく変動しやすい項目ですので,さかのぼって最大値や最小値がどのくらいの幅(はば)に入るのか,通常の濃度(のうど)のゆらぎがどのくらいか,その評価には注意が必要です。「キラっとキレイ大作戦」が今後も活発になることを願っています。


なかす野州たんけん隊のみなさんへ
師範から一言

4つの食べ物と4つの紙芝居(かいしばい)がこの壁新聞のポイントです。
特に食べ物を地域の自然に求めたところが面白いと感じました。中央の円形の写真に子供たちとスタッフの笑顔が見えますね。このような笑顔がみんなをまた笑顔にしてくれます。
応募(おうぼ)用紙にある活動の進め方を読むと,1年間は地域の大人からの聞き取り調査を丹念(たんねん)に実施(じっし)しているところがすばらしいと思いました。調べて考えてその結果を食べ物というまとまったテーマで展開するという手法は,12人の6年生が考えたとすると,すばらしいことですね。サポーターのコメントにあるように,ふるさとの川で遊び,学び,育つ環境づくりが行政にも市民にも共通の願いになっているからだと思いました。今後とも休まずに子供たちに伝統的な活動になるよう続けることを願っています。

とっておきのゴシドウ

黒バックの欠点は,写真の横や下にキャプション(写真を説明する文章)を入れると,小さな白文字を書くことになり,読めなくなってしまうことがあります。そうならないためにはキャプションは白地に黒文字にするのがいいでしょう。こうすれば小ぶりの文字でも読めると思います。でも壁新聞の縁(ふち)に小さな絵を描(か)いているのを見ると子供たちがどれほど紙芝居を理解して話に因んだ絵を描いてくれました。何とも楽しそうな様子がわかりますね。

 

GO Kids~下之郷遺跡キッズクラブ~のみなさんへ
師範から一言

子供たちの活動が地域にある下之郷遺跡を中心にしながら,壁新聞の中にとてもうまく組み立てられています。
弥生(やよい)時代の人々の暮らしや,「稲作」,「土器」,「機織り」など,それぞれのテーマを「つながり」で説明していこうとする強い意識を感じました。全部の記事が黒地に白文字で作られていますが,少し大きな字で書いてあるため,苦労なく読むことができました。デザインでは完成度が高いと思います。これに新聞発行の日付に記載(きさい)があれば満点です。復元環濠の底から見つかった食べ物と思われる骨や米作りの稲もみから当時の人々のくらしを想像して説明する力をすっかり身につけていることにおどろきました。ここで活動している子供たちによる子供ガイドを始めてはいかがですか?きっとそのぐらいの経験と実力を持っていると思いますよ。

とっておきのゴシドウ

「体験水田」では,市民対象に米作りが行われていますが,これが熱帯ジャポニカを使っていると説明しています。学説では縄文(じょうもん)から弥生(やよい)時代にかけては焼き畑などの粗放(そほう)なイネ栽培(さいばい)は熱帯ジャポニカで,後に水田で栽培されたのが温帯ジャポニカと言われています。くっきりと時代と品種が区分できるとは言えませんが,このような背景も説明しておくと理解が深まりますよ。また,「弥生の小径」では,そこに植えてあった木はなんの役にたったのか?これもよく考えてみて下さい。現代人よりも樹木との関係はとても深かったことに気がつくと思いますよ。
 

油日小学校エコ委員会のみなさんへ
師範から一言

テーマは「秋の自然と遊ぼう会」で4つの活動報告が載(の)っています。具体的にはガガブタを育てるために,根を荒(あ)らすアメリカザリガニを捕(つか)まえて別の池に放流することで一つのつながりが説明できると思います。「どんぐり広場」と「葉っぱマンをさがせ」については,自然環境教育として低学年が6年生からアメリカザリガニの扱(あつか)い方を教えてもらう,「はじめてのざりがにつり」という位置づけかと思いました。とすると,低学年の観察の言葉や感動がもう少し伝わってきてもいいですね。はじめて昆虫(こんちゅう)を捕まえるときなどはドキドキするものですが,6年生とはいえ経験者がいると上手くできるものです。がんばってくださいね。

とっておきのゴシドウ

壁新聞を横断するように書かれた「ガガブタを大切にしよう」の啓発劇(けいはつげき)のシナリオが目を引きます,特に応募用紙に書いてあるガガブタが白い花をつけることやトンボが卵を産む場所になっていることを知らなければ,このシナリオがとても唐突(とうとつ)に感じられます。そこでガガブタの生態をもう少していねいに説明して,4つの活動が自然の中で深いつながりをもっていることを理解させ,いつの間にかビオトープを中心にした自然保護活動を理解できる工夫が必要だと思います。難しいと思いますががんばってください。

 

多賀町アストロクラブのみなさんへ
師範から一言

新聞名,ヘッドライン,欄外(らんがい)の新聞名,発行日をきちんと壁新聞に書いているのは珍(めずら)しいものです。他の壁新聞にも是非(ぜひ),まねをしていただきたいと思いました。当たり前のことをきちんとやることはとても大切なことなのです。
さて,宇宙から地球環境を考えてみようという視点は面白いと思いました。「(人類は)他の星には住めません。だから地球を大切にして,環境をよくしましょう」というメッセージに僕は特別な説得力を感じました。これもすばらしい活動です。

とっておきのゴシドウ

ここで取り上げたのは,二つの活動,つまり星空観察とごみ回収です。大きな活動テーマとはいえ,2つに絞(しぼ)っているのは成功していますね。小見出しの文字のバランス,青文字で記事をていねいに書いている努力に敬意を表します。また,環境美化活動では子供たちの元気に活動する姿が写真でもレポートされていて,好ましく思いました。特に町長もごみ回収パレードに参加したりで,100人近い住民が集まってみんながこの活動を支えていることがよくわかりました。これはとてもすばらしいことだと思います。

品川師範、ありがとうございました!次はどこの地域かな?お楽しみに!

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滋賀県 その① その② その④ その⑤

 

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