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【2022 壁新聞道場!】たのもーーーう!愛知県 その1

2022.06.22 掲載

愛知県からは33枚の壁新聞が届いたよ!
今週は安城東部小学校3年生の壁新聞をご紹介★ 久松師範よろしくお願いします。

愛知県 その2 その3 その4 その5 その6 その7

安城市「安城東部小学校3年生」GREEN DATABOOK ANJO-TOBU1~4sdg_icon_15_ja_2.pngのサムネイル画像sdg_icon_03_ja_2.pngのサムネイル画像


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GREEN DATABOOK ANJO-TOBU1の新聞を書いてくれたみなさんへ
師範から一言!

みんなは、チョウがすきかな?最近、分布を広げていることで話題になったクロマダラソテツシジミ、その体の特徴について、詳しくまとめてくれました。とても分かりやすくまとめることができたと思いました。
このチョウの最も特徴的な生態は、ソテツの葉を食べることですね。そのことも、きちんと記されていました。それから、オスとメスの見分け方や、似ているシジミチョウのなかまとの見分け方を、書いてくれました。写真がそえられていたので、どんなチョウなのかも、一目でわかりました。
ところで、みんなの小学校のまわりには、クロマダラソテツシジミは見られたかな?幼虫は、ソテツの葉を食べるので、ソテツのまわりを探すと、卵を産みに来たクロマダラソテツシジミの成虫も見つけることができるかもしれません。調べたことを、じっさいに野外でたしかめことは、とても大切なことです。ぜひ、トライしてください。

とっておきのゴシドウ★

小学校で昆虫の体のつくりを学習したばかりの3年生が、クロマダラソテツシジミの体の特徴を丹念に調べてまとめたこと、素晴らしいと思いました。類似種との見分け方を記した点も、よかったと思いました。
クロマダラソテツシジミは、南アジアから東南アジアの熱帯,亜熱帯に分布するとされていましたが、近年分布を北に広げ、沖縄県で1992年に、愛知県でも2008年に記録されているようですね。小学校で昆虫の体のつくりを学習したばかりの3年生に要求する内容ではありませんが、分布を北上させている昆虫がいろいろいることは、環境問題と関連させて地域教材として活用できる可能性があります、また、ソテツの葉を食べてしまうことから人間とのかかわりなどについても考えることができます。今回の壁新聞をもとに、さまざまな見方を広げていってほしいと感じました。
発展的なさらなる活動を期待しています。


GREEN DATABOOK ANJO-TOBU2の新聞を書いてくれたみなさんへ
師範から一言!

安城東部小学校のまわりで観察したキマダラカメムシとホタルミミズのことを記事のネタにした壁新聞です。ほんとうの新聞記者が調べて書いた記事ように、壁新聞にまとめることができました。
キマダラカメムシは、さいきん、分布を広げている昆虫のひとつですね。幼虫と成虫の特徴もくわしく書いてくれたので、お友だちが見ても、キマダラカメムシであることが分かると思います。
キマダラカメムシは、分布を日広げている昆虫として注目されています。みんなが、いつ、どこで見たかを正しくきろくすると、この昆虫の生活を知る研究データになります。見たり採集したりしたきろくを、つけていってください。
ホタルミミズは、日本でも広く分布しているミミズですね。学校でミミズをどのようにして見つけたのか、きょうみがわきました。ホタルミミズを実際にとり、写真をとって説明した点が、とくにすばらしいと思いました。
壁新聞では、体の特徴だけでなく、フンのことなどについても説明してくれたので、ホタルミミズが身近に感じられました。

とっておきのゴシドウ★

ややもすると毛嫌いされるようなカメムシやミミズを題材に、壁新聞づくりをした点が良かったと思いました。小学校3年生は無垢な存在で、「虫は苦手」というような固定観念は、まだないと思います。素直な気持ちで生きものを観察した記事でした。また、インターネットで調べただけの話題ではなく、自分達で調べた地元の話題であることも壁新聞としていい題材であったと思います。見出し文からは、「自分たちで発見したんだ!」という気持ちが伝わってきました。
3年生で初めて理科を学習し、問題解決的な学習方法も体験していきます。今回の調査結果がこれで終わらず、いろいろな学習に展開していくと面白いと感じました。カリキュラムを見直すことは難しくても、関連する話題を教科横断的に取り上げていくことは可能だと思います。ぜひ、身近な話題を理科的な視点で見ていってください。
 

GREEN DATABOOK ANJO-TOBU3の新聞を書いてくれたみなさんへ
師範から一言!

キマダラカメムシと安城東部小学校の周辺で見ることができる植物のことを記事にまとめてくれました。
キマダラカメムシは、黄色と黒のシマシマが特徴のとてもきれいなカメムシですね。温かい地域に生息する虫は、カラフルな体色の虫が多くいます。キマダラカメムシも東南アジアが原産なので、きれいなのかな?
もともと日本に生息しないキマダラカメムシが、最近、分布を広げていることに、きょうみをもちました。安城東部小学校のまわりでの、広がり方をぜひ調べてほしいと思いました。
学区の植物の記事では、見ることができる植物を季節ごとに記事にしてくれました。興味を持った内容について、みんなに分かるように写真や図をまじえて紹介した工夫も見られました。
人が植えた植物か、自然に生えた植物かの区別をしてみると、新しい発見があるかもしれません。身の回りの植物について、ぜひ調べていってください。
身の回りには、いろいろな自然がいっぱいです。これからも、いろいろな生物を調べていってください。

とっておきのゴシドウ★

安城東部小学校の周辺で、よく見かけることができる生物に焦点を当てて記事にした点が良かったと思います。今は、インターネットなどで気軽に情報が入手できてしまいますが、自分たちの実体験に勝るものはないと思っています。身近な自然を振り返る、いい機会であったと思います。
キマダラカメムシのように分布を広げている外来種は、数多く知られています。外来種というと、「駆除しなければならない」という考え方があります。しかし、すべての場合に当てはまる対応策ではありません。外来種という言葉を使い始めたこの時期、教師としてはいろいろな考えがあることを念頭に置きながら指導していってほしいと考えます。
学区の植物は、地域の花を季節の変化の中でまとめた点が良かったと思います。今後は、在来かどうか、植栽かどうかなど、さらに視点を増やしていってください。
自然をいろいろな切り口で見ると、違った見方ができて楽しいですね。
 

GREEN DATABOOK ANJO-TOBU4の新聞を書いてくれたみなさんへ
師範から一言!

3種の生きものについて記事にまとめてくれました。
モンシロチョウは、最も普通に見ることができるチョウの一種です。しかし、スジグロシロチョウなど、にているチョウがたくさんいます。この新聞で、体の特徴や見ることができる場所についてまとめてくれたので、見分けることができるようになったと思います。
ナゴヤダルマガエルの記事では、ぐたいてきな場所と日付を入れて、発見の様子を書いてくれました。本物の新聞記事を読んでいるような感じでした。よくまとまっていると思いました。見出しの文字を太くするなどの工夫があると、もっと新聞らしくなりますね。
ヒメタイコウチの記事も、いつ、どこで、という情報がきちんと書かれており、よくまとまっていました。ヒメタイコウチがみつかった場所の写真もあり、生息地のようすが、よくわかりました。
これからも、いろいろな生きものを観察していってください。

とっておきのゴシドウ★

安城東部小学校の周囲の環境を知る貴重なデータが満載の壁新聞だと思いました。学校の所在地を地図で見ると、住宅地に囲まれた学校ですね。しかし、少し足を延ばした水田には、絶滅危惧種であるナゴヤダルマガエルやヒメタイコウチが見られるのですから、豊かな自然も残る場所であるともいえますね。これらの生きものが、学区に生息する意味を考え、組織的な教育活動ができるといいな、と思ってしまいました。
さて、生きものの種類をみるとき、絶滅危惧種など数が少ない種について話題にしがちです。しかし、普通と言われている種が、普通に見ることができる自然も大切です。この壁新聞では、絶滅危惧種と普通種を紹介してくれましたが、生きものに順位はありません。普通の種もきちんと見ていく姿勢を大切にしたいものです。
身近な風景の中にも、調べていくと様々な生きものが、関わりを持ちながら生きていることが分かります。その一端を児童に感じさせていってください。

地域事務局からの応援メッセージ【安城市】
安城東部小学校3年生のみなさんは、身近な地域に出て、自然や生き物を観察する活動を行い、絶滅危惧種や気候温暖化で分布を広げてきた昆虫類や外来種の植物などを観察するなど、たくさんの発見をされてきました。現在の地域の自然や生き物の様子を観察することは、将来、子どもたちが地域の環境について考えていく引き出しをつくっていくことにもつながると考えます。今後の活動にも期待しています。

久松師範、ありがとうございました!次はどこの地域かな?お楽しみに!

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