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【2021 壁新聞道場!】たのもーーーう!福井県 その2

2021.09.15 掲載

福井県は5枚の壁新聞の応募があったよ。
今週はその中から3枚をご紹介。伊藤師範、よろしくお願いしまーす!

福井県 その1

福井市「北陸中学校3年A組」

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3班
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4班
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5班
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北陸中学校3年A組3班のみなさんへ
師範から一言

海の漂着物調査でマイクロプラスチックについて調べたことが、中学生らしく整然ときれいにまとめられている新聞だと、まず目を引きました。特に、種類別のマイクロプラスチックの写真と、個数調査の結果がわかりやすく示され、興味深く見させてもらいました。マイクロプラスチックについてよく調べていますね。

そして、タイトルの「守ろう!人類の未来 と 海の生物」は、みなさんの”思い”が、よく伝わり、ぐさりと響きました。とても良いですね。海洋汚染のことだけでなく、海の生物全体を考える視点が大切です。海のエコラベル(これは、海洋汚染とはまた別の問題で、魚の乱獲等の対策のためのものです)を紹介されている通り、海の生態系保全として着目していってください。最後に書かれたよう「海岸のため、海のため、魚のため、環境のために取り組んでいきましょう。」を、より多くの人に伝え続けていってください。

とっておきのゴシドウ

調査結果で、肥料コーティングカプセルが群を抜いて多く数えられたことがわかり驚きました。
この肥料コーティングカプセルは、特に田んぼで多く使われているので全国的にも問題となっていて、その対策を考えていかなくてはならない大きな問題です。流域の田んぼから川を通じて海へと流れ、それが海岸に打ち上げられたのではないかと考えられています。
その肥料コーティングカプセル以外は「数が少ないと感じられ」たかもしれませんが、20×20cmの中で、発泡スチロール片が28個、レジンペレットが7個も見つかっているのは大きな問題です。この海岸一帯では、どれだけ多くの発泡スチロール片があるのでしょう?!

マイクロプラスチックが多いところを調査地に選んだのかもしれませんが、三国サンセットビーチだけで海岸線が〇mだから、〇m2とすると、この海岸全体で〇個の肥料コーティングカプセル、発泡スチロール片、レジンペレットがあると推定の数を計算することもできます。いかに多くあるかがわかるかと思います。それを地域に伝え、地域の人たちと一緒に解決に向かうことを考えていかなくてはならないものです。今回の調査結果はこのように活かすととても貴重なものとなります。がんばってください。


北陸中学校3年A組4班のみなさんへ
師範から一言

浜辺の漂着物調査から、プラスチックに的を絞ってまとめたのは、いいところに気づきましたね。
浜辺で回収したマイクロプラスチックから、元のプラスチックを考え、どのようにしてマイクロプラスチックとなってしまっているのかの過程も含め、イラスト、文章、写真で示して、とってもわかりやすいです。
新聞全体として、真ん中に黒色バックにカラフルな文字のタイトルがポスターのようにデザインされとても印象的に感じました。目立っていていいですね。下段のバックもカラフルで、イラストも多く、実は深刻な内容ですが、明るいイメージの全体の雰囲気がすてきです。

とっておきのゴシドウ

説明のところでは、「現状」と「予測」とで分けて記されているのは、現状の事実と、今後の予測が明確に分けて示され大切なことで、わかりやすいと感じました。ただ、説明を全部読まないと内容がわからないので、伝えたいことをひとことで表す小見出しを加えて内容に引き込むような工夫をすると、さらにわかりやすくなるでしょう。あるいは、イラストがプラスチック製品や海の生きもののイメージ図だけでなく、もうひと工夫して内容を示すようにすればイラストで伝えることもできるでしょう。

ひとつ気になったのが、現状の一番最後の、「しかし、今回の調査では肥料コーティングがかなり多い割合」とのこと。肥料コーティングの外側の殻はプラスチックでできているため、分解せずにいつまでも環境に残り続け問題となっているものですので、プラスチックとして認識してくださいね。従って、皆さんの調査でも、プラスチックが高い割合を占めていたようです。

プラスチックを考えるときには、地球温暖化の影響も考えなくてはならないことも、しっかりと表記されていて、さすが中学生と感じました。大切なことです。現状では、再利用されるのはほんの9%で(それも1回再利用されただけで廃棄や焼却となってしまうものが多く)、ほとんどが廃棄・焼却されていることの図が引用されています。きちんと説明している良い図です。これについては図だけでなく簡単に説明があると読んだ方にもこの現状をより深く知ってもらえることができたでしょう。ぜひみなさんから多くの人に伝えていってください。


北陸中学校3年A組5班のみなさんへ
師範から一言

5班のみなさんは、漂着物全体について、広い視野で考えた新聞となって、海ごみの課題全体が示されていてすばらしいです。広い視野で課題を考えていくことは大切です。
全体のデザインも色使いも美しくまとまっていて、読みやすい新聞ですね。漂着物の写真やイラストと吹き出しマークによる説明や感想が記され、浜辺がどんなにひどい状態であるのかが想像できます。よく伝わっています。

とっておきのゴシドウ

説明の前には、「漂着物とは?」「拾うだけでは解決しない」などと見出しがついていて、内容をわかりやすく示していると感じます。でも、目立つ(1)(4)は、こんな漂着物があったということでしょうか?気になった順?多かった順?何を示す番号なのかがちょっとわからなかったです。ひとこと説明があるとよかったなと思います。

海ごみは「拾うだけでは解決しない」という大切なことに気づきました。たとえ回収したとしても処理するのに膨大な費用がかかってしまうのも大きな問題です。そのためにはしっかり分別し、ポイ捨てをしないことや、分別することを呼びかけることも大切なことです。さらには、それだけでなくごみとなるものを減らしていくことがもっと大切です。分別して出したつもりのごみでもカラスや猫のしわざで町の中に散らばり川へと入ることもあります。まずはすぐに捨てられてしまうような使い捨てのプラスチックを使わないようにするなどして減らしていくことがとても大切です。そのためには自分は何ができるかを考え、小さなことからでも実行していってください。


地域事務局から北陸中学校3年A組への応援メッセージ【福井県】
新型コロナウイルス感染症のため、授業の見通しがつきにくい中、 環境問題への取り組みをしていただきました。
海辺の漂着物調査から感じたことや学んだことを丁寧にまとめ、プラスチックごみ問題について読む人に考えさせる内容になっています。イラストや写真などをバランスよく配置し、興味をもって読んで もらうための工夫も素晴らしいです。
今回に学習をきっかけに、漂着ごみ以外の環境問題についても学び を広め、実践していってほしいと思います。

伊藤師範、ありがとうございました!次はどこの地域かな?お楽しみに!
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福井県 その1

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