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【壁新聞道場!】たのもーーーう!茨城県 その④

2015.11.18 掲載

茨城県は25枚のかべ新聞の応募があったよ!その中から6枚をご紹介。
今週は久松師範です。よろしくお願いしまーす!

茨城県 その①(「八溝自然たんけんたい」さん) その② その③ その⑤

水戸市「逆川こどもエコクラブ」
 

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逆川こどもエコクラブ⑥の新聞を書いてくれたみなさんへ
師範から一言━─━─━─━─━━─━─━─━─━─━─━━─━─━─━─━─━─━━─━─━─━─━

水戸市のヒカリモは,天然記念物にもなっている備前町の洞くつの中で見られるものしか知りませんでした。近代美術館や少年の森でもヒカリモが観察できるのですね。しかも,水たまりで見られるのは驚きです。ヒカリモがどのように発生するのか,まだ分かっていないことがたくさんあるようです。これからも,続けて観察してほしいと思いました。

少年の森のヒカリモがなくなってしまったことが,“まとめ”のところに書かれていました。残念ですね。ホタルなどの光る虫は,街灯をつけると生息できなくなってしまいます。それと,同じようなことがヒカリモでもいえるのですね。生息地が工場や団地などに開発されると,生きものはへってしまいますが,少しの環境の変化でも,影響をうける生きものがいるのですね。

それから,ヒカリモが見られる場所を,地図や写真で紹介してくれました。とても分かりやすいですね。文章だけではなく図などが加わると,見る人の関心も高まりますね。

とっておきのゴシドウ★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★

ヒカリモを調べている様子が,要領よくまとめられています。内容ごとに“きっかけ”“方法”“わかったこと”“まとめ”の4項目に色分けもされているので,読みやすくてよかったと思います。次にまとめるときは,かべ新聞ということを意識して,目立つ題名や項目名をつけるのもよいでしょう。例えば,“天然記念物ヒカリモがあぶない”とか“消えたヒカリモ”などのタイトルがついていると,より効果的になりますね。

それから,“いつ”“どこで”“だれが”というような記述が大切です。新聞などの記事を書く場合は,これらのデータを書くことが基本です。どこかに,工夫して記しておきたいですね。

調査のまとめのところを見ると,環境の大切さが分かってきましたね。ヒカリモを生かすことを考えることは,それを通して他の生きものを大切にすることにもつながります。どうしたらヒカリモを守れるかをみんなで相談して,できることから始めてください。また,観察を続けてほしいとも思いました。その後のヒカリモについてかべ新聞に書くことを期待しています。

 

逆川こどもエコクラブ⑦の新聞を書いてくれたみなさんへ
師範から一言━─━─━─━─━━─━─━─━─━─━─━━─━─━─━─━─━─━━─━─━─━─━

チョウとガをきれいに並べただけの新聞かと思いました。しかし,いろいろな工夫があるので,読めば読むほど内容があるかべ新聞になっています。

まず,水戸と石垣島の虫をくらべたのが,よかったと思います。特に,水戸とは大きく環境が違う石垣島にいるチョウをくわしく紹介してくれました。茨城と沖縄のちがいが分かりますね。それから,きれいな標本写真です。この標本は,自分で採集したものでしょうか? 採集地も整理されており,貴重な資料となりますね。沖縄県の天然記念物のコノハチョウなどは,きれいなスケッチでの紹介ですね。それも工夫のひとつですね。

石垣島ではバンナ公園で昆虫を観察したのかな? 私も数年前に訪れたことがあります。写真がでていたので,なつかしく思いました。感想では,昆虫が豊かにいるような環境ならば,ほかの動物たちも元気に暮らすことができることに触れています。そのような自然を,いつまでも残したいものです。

茨城の虫については,蛾を紹介してくれました。それぞれのくわしい説明と感想が書かれていたので,読んでも楽しくなりました。クロメンガタスズメは,近年,県内で見られるようになった種です。他の標本も同じですが,採集した記録は重要ですから,“いつ,どこで,だれが”というデータを,標本につけておいてください。

感想では,生きものの飼育の難しさを記しています。昆虫をはじめとして自然の中にいる多くの生きものは,人間が世話しなくても立派に成長します。自然のしくみの奥行きを感じ取れたらすばらしいと感じました。

とっておきのゴシドウ★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★

ちょっとした工夫で,より内容のある新聞になるので,それをいくつか紹介しましょう。

今回の新聞の一番のテーマは,「茨城と沖縄の比較」ですね。それぞれの場所で見ることができる昆虫を紹介してくれました。これらの昆虫の中には,両方の場所に生息するものと,どちらか一方にのみ生息するものがいますね。両方の地域で見られる昆虫に,小さなシールをはるだけでも,その区別がつきます。次回は参考にしてください。

沖縄と茨城を比べることで,いろいろな発見がありますね。今回は,チョウとガを比べましたが,比べるグループを同じにすると,よりいっそう効果的に比較することができます。

それから,ウスキシロチョウは,モンシロチョウとの区別がつきにくいですよね。そのような昆虫に関しては,見分け方があると親切ですね。

いろいろ書きましたが,さらにバージョンアップした新聞を期待します。

逆川こどもエコクラブ⑧の新聞を書いてくれたみなさんへ
師範から一言━─━─━─━─━━─━─━─━─━─━─━━─━─━─━─━─━─━━─━─━─━─━

千波湖にたくさんの生きものが生息しているようすが,一目で分かりました。魚の他にも,カメやカニが記録されましたね。千波湖学習会に参加しただけで,こんなに多くの生きものが観察できたのですから,水戸の中心街に近い千波湖ですが,思ったより自然が豊かなのだと思いました。

千波湖学習会のようすを写真でのせてくれました。ボートに乗って楽しく学習したことがよくわかりました。

かべ新聞を見て驚いたのは,ニオイガメが見つかったことですね。ニオイガメは,もともと日本にいたカメではありません。きっとペットとして飼育していたものが逃げ出したが,飼いきれなくなって捨てられたのですね。他の地域から人が持ち込んだ生きもののことを外来種といいます。千波湖ではニオイガメの他に,ミシシッピアカミミガメ,ブラックバス,タイリクバラタナゴなども外来種ですね。古くから生息する魚たちに影響がないか心配ですね。

一方で,ニホンウナギが観察できました。環境省のレッドリストで絶滅危惧IB類という種に指定されて,絶滅のおそれが高い魚の一種です。そんな,生きものが生息する千波湖を,これからも大切にしていってください。

とっておきのゴシドウ★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★

ちょっとした情報を加えるだけで,かべ新聞でうったえる力が倍増します。たとえば,千波湖に昔からいる生きものと,外来種を区別するだけで,今,問題になっている生態系の保全の話題にも触れることができます。絶滅の恐れがある種に,シールをはってもよいですね。

それから,感想を書くのも大切です。この新聞では,ニオイガメのところに「びっくり」とあり,一言でしたがその気持ちが強く伝わりました。ビックリした気持ちを大切にして,次は何を感じたのか,何をしたいのかを書くと,きっと新しい目標が決まると思います。ぜひ感想を加えてください。

千波湖学習会で,いろいろな生きものが生息していることが分かりましたね。いい面も見られましたが,悪い面も浮かび上がってきました。これからの千波湖をどのようにしたいか,みんなで考えるきっかけにして,自然を大切にしていってください。

 

逆川こどもエコクラブ⑨の新聞を書いてくれたみなさんへ
師範から一言━─━─━─━─━━─━─━─━─━─━─━━─━─━─━─━─━─━━─━─━─━─━

とてもよくまとまったかべ新聞で,読んで「なるほど!」と思うことがたくさんありました。北関東を代表する河川の那珂川に注目して,その上流と下流の違いを比べてみました。同じ川ですが,自然の姿に違いがあることが分かり,有意義な結果をまとめることができましたね。

虫グループは,クワガタムシの種類の違いに注目しました。栃木にはミヤマクワガタが多く,茨城にはノコギリクワガタが多いことが分かりました。“すみ分け”は,いろいろな動物でも知られています。いい結果が得られました。

魚グループは,那珂川の清流にはアユがたくさんいることをつきとめました。アユは時期によって河川を上ったり下ったりするので,下流の茨城の方でも見られることがありますね。

水グループは,下流になるにつれCODの値が高くなることを調べました。川は,はじめは小さな流れであった雨水が集まり大きくなっていきます。そして,生きものを育て,人に利用された水はやがて海に流れます。下流のなるにつれCODの値が高くなるのは,生きものや人間の活動の跡ですね。

食グループは,バーベキューをしました。茨城も栃木の食材も,おいしいという結果がでました。ともにいい結果が出たので,思わずほほえんでしまいました。わたしも,食べてみたかったと思ってしまいました。

4つのグループで,それぞれがテーマごとに学習したことが,分かりやすく,そしてほほえましくまとめられました。2つの地域の同じことと違うことが,実践で理解できたと思いました。この体験を通して,茨城の自然,つまり身の回りの自然を再認識することにもつながりましたね。楽しく,かべ新聞を読むことができました。

とっておきのゴシドウ★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★

かべ新聞中央に,那珂川で見られる生きものが図で表されている点,とても印象的です。ひとつだけ,リクエストしておきましょう。

4つのグループの,それぞれ結果を楽しく読むことができました。総合的な「まとめ」がなかったので,他のグループの結果を見てどう思ったかなど,「感想」などを聞きたいなと思いました。自分の研究は小さくても,4つの研究がまとまると,すっごく大きな研究になるはずです。次回にも期待しています。

 

逆川こどもエコクラブ⑩の新聞を書いてくれたみなさんへ
師範から一言━─━─━─━─━━─━─━─━─━─━─━━─━─━─━─━─━─━━─━─━─━─━

千波湖の外来種の現状がとてもよくわかりました。自分たちで千波湖に入り自分たちで調べた結果の紹介なので,うったえる力がありますね。

今回の調査で,千波湖にはアメリカナマズ,オオクチバス,ブルーギル,ミシシッピアカミミガメの外来種が記録されました。それぞれについて,茨城県にどのように侵入してきたかなどについて解説をしました。私も知らないことがたくさんあり,“よく調べたな”と感心してしまいました。それぞれの種については,写真でも紹介しました。そのおかげで,生きものをよく知らない人にとっても,分かりやすい新聞になりました。それから,活動の様子の写真も入れたので,みんなでの調査風景が分かりました。

外来種のことで,ひとつお願いがあります。外来種とは,他の地域から人が持ち込んだ生きもののことですね。生態系や経済に大きな影響を与えることがあるので,環境問題として扱われることが多くなりました。でも,外来種が好きこのんで日本にやってきたわけではありませんね。人が持ち込んでしまったのが,そもそもの原因なのです。外来種も大切な命がある生きものであることを思って,環境のことを考えていってほしいと思います。

とっておきのゴシドウ★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★

千波湖にどんな外来種いるかが分かりました。それぞれのエピソードも面白かったです。

さて,新聞記者が記事を書くとき,出来事をわかりやすく要点を簡潔に手短に伝えるために,常に守っている原則があります。それを知ると,かべ新聞をつくるときに大いに役に立つと思います。学校の国語か社会科の授業で習ったかもしれませんが,それは5W1Hです。

5Wは,いつ「When」,どこで「Where」,だれが「Who」,何を「What」,なぜ「Why」の5つの要素の頭文字を表しています。1Hは,どのように「How」の頭文字です。この5W1Hが入っていないと,読者に伝えなくてはいけない大切な内容がぬけていることになってしまいます。今回の新聞でも,この要素を記すと,よりグレードアップした新聞となります。ちょっとトライしてみてください。それから,活動や新聞をまとめるときの感想も知りたいですね。ちょっと考えてみてください。

 

逆川こどもエコクラブ⑪の新聞を書いてくれたみなさんへ
師範から一言━─━─━─━─━━─━─━─━─━─━─━━─━─━─━─━─━─━━─━─━─━─━

千波湖にどんな生きものがいるのかが,とてもよくまとめられました。見られた種についても,それぞれ詳しい解説がつけられたので,「千波湖生きもの図鑑」としても,役に立ちそうですね。“目的”や“結果”など,いくつかの項目に分けて,しかも項目名も赤で目立つので,配列が見やすく内容がすぐ分かりました。

 “まとめ・感想”を読むと,いいことがたくさん書かれていますね。千波湖が想像していたよりきれいでした。身近な湖ですが,体験しないと気づかないことですね。魚だけではなく,たくさんの生きものが生息していることも分かりました。身の回りには,見過ごしていたことが結構あるものです。千波湖の生きものを観察したことで,生きものへの見方が変わったはずです。

外来種の生存にも気づきました。外来種とは,他の地域から人が持ち込んだ生きもののことですね。生態系に影響を与えることがあるので,環境問題として扱われることが多くなりました。でも,外来種が好きこのんで日本にやってきたわけではありません。外来種も大切な命がある生きものであることを思いながら,環境のことを考えていって下さい。

とっておきのゴシドウ★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★

千波湖環境学習会で体験したことを,理科の自由研究の体裁を用いて,きれいに分かりやすくまとめてくれました。今回は,どのような壁新聞をつくったらよいかという視点から,この新聞を見直してみましょう。

新聞記者が書く記事には,見出し,リード(前文),本文があります。見出しは,記事の内容を一目で伝える言わばタイトルですね。見出しは記事のエッセンスを短い言葉に凝縮します。思わずひざをたたくようなうまい見出しは,新聞の魅力のひとつでしょう。今回の内容なら「想像よりきれいな千波湖 外来種も生息するが・・・」のような見出しになってもいいですね。リードは本文を簡潔にまとめたもので、数行のなかに本文のエッセンスが込められています。まとめ・感想の内容が,リード文にあたるでしょう。

ちょっと見方を変えると,まとめ方が大きく変わりますね。いろいろなまとめ方があってよいと思います。参考にしてください。

久松師範、ありがとうございました!次はどこの地域かな?お楽しみに!

エコまるjumping.bmpのサムネール画像

茨城県 その①(「八溝自然たんけんたい」さん) その② その③ その⑤

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