ねらい |
- 暑い夏を過ごすのにエアコンや扇風機を使うのが当たり前になっています。エネルギーを大量に消費するこうしたライフスタイルを見直すことを目的とします。
- 30年前までは、自然や人力によって涼を得る暮らし方をしていたことを知り、今の暮らし方との違いについて考えます。
- 風や水が温度を下げる働きを持っていること知り、それを活用することによってエネルギーを使わず暮らしやすくする方法を探し体験してみます。
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進め方 |
【導入】
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どんな時にどんな所で涼しさを感じるかを暮らしの中で考えてみます。目・耳・鼻・口・肌で感じた涼しさをみんなで話し合います。 |
【実施】 |
大人やお年寄りに子どもの頃の夏の涼しい過ごし方の工夫をインタビューし、エネルギーを使わない暮らしの工夫を調べてみます。 |
【発展】 |
自分の家で、風が通り抜ける「風の通り道」を見つけたり、自然の風が家の中をうまく抜けて涼しくなる方法を考えてみます。また、家の外や町の中でも風の通り道を探してみます。 |
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ポイント |
- 五感を使って涼しさを考えるときは、電力を使わないことを条件にするとよいでしょう。
- 風をいかに生活に取り入れことができるかをお年寄りにたずねた後に、自分が経験したことがないことがあれば、実際に体験してみることが大切です。
- 人工的な風と自然の風の両方を体験して、その違いについてみんなで話しあいましょう。
- 人工的な風にはどの位のエネルギーが必要なのか考えてみます。
- クーラーを使った時の熱交換による外気への影響も考えてみます。
- 家の内外に流れている風を直接体感する前に、みんなで風をイメージしておくと自分の思っていたこととの違いを明確にできます。
- 家の中で、風の通り道を探したり、作ったりする際には、ドアや窓の開け方のパターンを変えて、風の流れ方の違いを見てみましょう。
- 家の外の風の通り道は、季節や時間帯、住んでいる土地条件、建物の密集度、建物の高さの違いなどによって風の向きや強さが異なります。いろいろな条件の中で風の通り道を探してみましょう。みんなで町の中を歩きながら、何時頃、どこでどんなふうに風が吹いているか調べてみます。
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応 用 |
- 自然の風の動きを気象や地域の地形とつなげて考えてみましょう。
- 昔と今の住宅の配置や間取り、建築構造などとも関連させて考えてみましょう。
- 風の力を生活や産業などに取り入れた事例などを調べてみましょう。
- インタビューを通して、大人やお年寄りとのコミュニケーションのとり方を学びます。都市での涼しさの体感がどのように変化しているか、といったことをテーマに、もっと様々な年齢層の人とのコミュニケーションの機会を持つこともできます。
- 地域学習として、一日の風の吹く方向を調べてみて、地域の特性の学習とつなげてみましょう。
- インタビュー結果をまとめた「涼しく暮らす工夫集」を作って、学校や行政などの地球温暖化防止活動などに提案してみましょう。
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