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第26回:☆千葉県市川市環境政策課生物多様性グループ・小池 智之さん

2013.12.13 掲載

こどもエコクラブに関わるサポーター・コーディネーターさんたちが、こどもエコクラブのサポートやコーディネートを通じ、どんな活動プログラムを行っているのか、またどんなことを感じているのかそのリアルな声をご紹介します♪

他のサポーターさんやコーディネーターさんのご意見は、クラブをサポートする側にとって大変興味深いものかと思います。このコーナーがクラブに関わる多くのみなさんにとって取り組みのヒント・今後の活動の充実のための参考となって、どんどんクラブが元気になりますように★

小池 智之(こいけ ともゆき)さん (JECコーディネーター歴1年)

「こどもが何を感じているか」
子どもたちの声にしっかりと耳を貸すよう、今後も気を配っていきたいです。

 -コーディネーターProfile-

■都道府県:千葉県市川市環境政策課生物多様性グループ

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 市川市は、京葉工業地帯の一翼を担うと同時に、梨栽培などの農業が盛んで屋敷林などの緑も多い市です。「緑を守る」事業を推進されていて、平成23年度末現在で市内約123.0ヘクタールの樹林地のうち約31.2ヘクタールを取得し、今後も継続して取得していく計画があるとのことです。
東京に隣接したベッドタウンとしての役割を担うとともに、緑豊かな都市としても発展している市川市でコーディネーターを努める小池さんにお話を伺いました。
 

■市川市では、こどもエコクラブに関する広報等を積極的にしておられますが、こどもエコクラブを市で推進することにより、どのようなメリットがあるとお思いになりますか?

 市川市が「こどもが住んでいて楽しい街」であることを感じてもらえることが最大のメリットだと思っています。市川市は東京都のすぐ隣にある大きな街ですが、自然環境が比較的多く残されています。北東部には千葉県の東葛地域の中でもほぼ唯一残された谷津(※)がありますし、南部にある行徳の鳥獣保護区には毎年たくさんの野鳥がやってきます。市内の自然を環境学習に取り入れることによって、こどもたちの環境を大切にする心を育むとともに、市川市がこどもにとって心豊かに暮らすことができる街であることを体感してもらえればと思います。

 ※谷津:丘陵地が浸食されてできた谷状の地形のこと

リアルヴォイス用写真①.png リアルヴォイス用写真②.JPG

北東部の大町自然観察園
都市化が進む中、谷津の自然が保全された自然公園

行徳の鳥獣保護区
セグロカモメの群れ

  

■サポーターの方との交流が盛んであるとお聞きしていますが、どういった形で交流をされているのですか?また、そうした交流の中から、どんな良いことが生まれたと思われますか?

 市川市はこどもエコクラブの創設より前から、独自に「いちかわこども環境クラブ」という事業を実施しています。その中には10年以上継続して活動されている方もいます。私たちコーディネーターはこれらのクラブのサポート役として、季節ごとにイベントを開催して環境学習の機会を提供させていただいています。10月上旬には市の名産である梨を自分の手で収穫する『秋の梨狩り体験』を開催しました。大人からこどもまで、見たもの・聞いたものを真剣にメモしていて、その姿勢を見た我々が逆に勉強させられることが多いです。また、普段は会うことができないクラブ同士の会話がはずむのを見て、交流の場を提供してよかったと思いました。今後もこのような機会を提供していくのが、我々の役目だと考えています。

リアルヴォイス用写真③.jpg                                  【梨園で農家の方のお話を聞くこどもたち

■各クラブの活動をご覧になって、どのようなことを感じられますか。また、寄せられた活動報告の中で、印象深い報告や、励みになった報告などがあれば教えてください。

 こちらが考えている以上にみなさんが活発に活動していらっしゃるのを知って驚いています。私たちにとっても勉強になることがとても多いので、今後は私たちの方でそういった報告をより効率的に集められる仕組みを考えていきたいと思います。 

■コーディネーターとして地域の環境活動を充実させる取組などがあれば是非教えてください。

 「こどもエコクラブ」ですから、環境という枠組みが第一ですが、「地域」という切り口も大切にしたいと思っています。地域の特性を生かした講座を今後充実させて、その上でこどもたちが環境というきっかけを通じて、地域に目を向けてくれるように工夫していきたいです。先程の『秋の梨狩り』では、地元の農家の方に梨を収穫するまでの一年間の流れを説明していただき、こどもたちに梨を食べてもらいました。地産地消をより身近なものとして実感してもらえたら嬉しいです。

■こどもエコクラブと接して感じる事、コーディネーターを通じてご自身が変化したことはありますか?

 こどもが熱心にメモを取ったりして頑張る姿を見るたびに、私自身も勉強させられることが多いなと感じます。いつもの自分を振り返って、ここまで真剣に頑張っているかどうか、自問自答することがあります。大人といえども、こどもから学ぶことも多いと思っています。

■活動をはじめて間もないコーディネーターにアドバイスをお願いします。

 私自身がまだコーディネーターを始めて1年も経っていないので、アドバイスではなく自分の考えですが、「こどもが何を感じているか」、常に慎重に考えるようにしたいと思っています。私が大人であることを理由に、こどもが感じていることを「ああだ、こうだ」と決めつけないように注意しています。こどもたちの声にしっかり耳を貸すよう、今後も気を配っていきたいです。

■今後の活動への抱負や意気込みを教えてください。

 コーディネーターとしてまだまだ未熟ですが、こどもたちの年齢に一番近いからこそ気付くことができるものもあると考えています。「こどもたちが何を考えているか」、「どうしたら面白いと実感してもらえるか」、この二つを考えることを忘れないようにしていきたいと思っています。

みんなもチャレンジしてみよう!

「リアルヴォイス」では、幼児から取り組める簡単なプログラムから、学校や地域全体で取り組めるプログラムをご紹介いただけるサポーター&コーディネーターを大募集しています!また「こんなプログラムを紹介してほしいな」というリクエストも同時に受付けています♪

タイトルを「リアルヴォイス」とし、ぜひ全国事務局までメールをお寄せください。
プログラムをご紹介いただいた方は、こどもエコクラブ粗品を差し上げます。
皆様からのたくさんの声(ヴォイス)を、お待ちしています!

こどもエコクラブ全国事務局