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第20回:☆広島県環境県民局環境政策課・田中 力さん

2013.04.09 掲載

こどもエコクラブに関わるサポーター・コーディネーターさんたちが、こどもエコクラブのサポートやコーディネートを通じ、どんな活動プログラムを行っているのか、またどんなことを感じているのかそのリアルな声をご紹介します♪

他のサポーターさんやコーディネーターさんのご意見は、クラブをサポートする側にとって大変興味深いものかと思います。このコーナーがクラブに関わる多くのみなさんにとって取り組みのヒント・今後の活動の充実のための参考となって、どんどんクラブが元気になりますように★

田中(たなか) (つとむ)さん (JECコーディネーター歴2年)

こどもエコクラブは、子どもたちの「発見」「気づき」を生み出す大切なもの。

 -コーディネーターProfile-

■都道府県:広島県環境県民局 環境政策課

 広島県は、こども環境会議を開催したり、県のホームページ内でクラブの活動を積極的に紹介したりと、各クラブの活動をさまざまな形で応援しています。平成8年に世界遺産に登録された厳島神社や、尾道や鞆の浦の美しい景観や自然が有名な都市でもある広島県のコーディネーターをつとめてくださっている田中さんにお話をうかがいました。

 ■広島県では、環境学習教材の貸出や環境イベントの企画などをされていますが、クラブからはどのような反応がありますか?また、その他に取り組まれていることがありましたら教えてください。

 平成25年2月14日木曜日,広島県民文化センターにおいて「こども環境会議」を開催しました。

広島県さん①.jpgのサムネール画像
【発表のようす】

(詳細はこちら → http://www.pref.hiroshima.lg.jp/site/kankyo-blog/blog20130214.html
この会議では、県内各地のこどもエコクラブが「身近なこと,自分たちでできること」をテーマに、地球環境問題、温暖化対策、身近な自然の大切さについて学んだことを発表してくれました。
参加した子ども達からは、
「他校が発表した取り組みで自分ができることがあったので、やっていきたい。」
「海と山はつながりがある。山が豊かになると海も豊かになる。」
「日頃から省エネに気をつけること、それが、地球温暖化防止につながる」
など、環境にやさしい生活にするためには、
どうすればいいのかという声があがっていました。
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【参加者のようす】 【発表資料(安芸高田市立甲立小学校)】 【福山市立今津小学校オリジナルキャラクター】

その他、県内の各クラブには環境に関わる様々な情報の提供を行うとともに、その活動支援のため、
「水生生物調査」、「節電・水をテーマにした学習会」などの専門的な講師を派遣しています。

■広島県内では、現在77クラブ、4,415名(平成24年度末現在)のメンバーがこどもエコクラブとして活動をされていますが、各クラブの活動を見て、どのようなことを感じられますか。また、クラブからの活動報告の中で、印象深い報告や、励みになった報告などがあれば教えてください。

 

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【地元サポーターによる授業】

 昨年度(平成23年度)に開催した「こども環境会議」で発表した、江田島市立鹿川小学校の「日常生活と地球温暖化が身近な海の環境に及ぼす影響について」の報告が印象に残っています。
鹿川小学校では、鹿川湾について総合学習の中で活動しており、会議の中では
「川からの栄養が少なくなり、海の魚介類が減っている。」
「豊かな海を取り戻すためには、森や農地が豊かで栄養が海に流れてくることが大切。」
「海水温の上昇により、カキの育ちが悪くなっている。」
「海水温が上昇しないようにするため、省エネを心がけて地球の温度を上げないようにする。」
「魚や貝が海のゴミを食べるのでポイ捨てをやめましょう。」
など、鹿川の海から見た環境について発表し、森・川・海が一体となった自然環境保全の大切さを伝えていました。
海も山も川も、僕たちもすべてつながっている。こうした視点がこれからも大切と思いました。

(詳細はこちら → http://www.pref.hiroshima.lg.jp/site/kankyo-blog/blog20111220.html

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【漂着ゴミの回収】 【発表の様子】 【発表資料(江田島市立鹿川小学校)】

コーディネーターとして地域の環境活動を充実させる秘訣などがあれば是非教えてください。

 各こどもエコクラブの取組を地道にPRすることが大切だと思います。
第14回の「リアルヴォイス」で紹介された盈進中学高等学校環境科学研究部の取組も広島県のHPに掲載させて頂いております。

淡水魚類の生息調査 (詳細はこちら → http://www.pref.hiroshima.lg.jp/site/eco/d-kodomo-h20-h20houkoku.html

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【淡水魚類の生息調査】 【シマヨシノボリ】

こどもエコクラブの活動を継続するためには、「できるときに できることを できるだけする」ことが大切なことと思います。
クラブ活動が終わった後「楽しかった!」と思えるように、今後も活動のサポートをしていきたいと思います。

■こどもエコクラブと接して感じる事、コーディネーターを通じて自身が変化したことはありますか?

  こどもエコクラブは「いつでもどこでも、その気になればだれでも活動が始められる」という活動ではありますが、その取組を継続することはとても大変なことで、各クラブのサポーターの方々には頭が下がる思いです。
昨年12月には、こどもエコクラブに加入している府中市立旭小学校と一緒に、福山太陽光発電所、エフピコ食品トレーリサイクル工場への見学を実施しました。
 
(詳細はこちら → http://www.pref.hiroshima.lg.jp/site/kankyo-blog/blog20121213.html

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【福山太陽光発電所】 【エフピコトレーリサイクル工場】

参加した子どもたちは
「夏の発電量が少ないのは意外だった。」
「もっと電気を大切にしないといけないなと思った。」
「リサイクルは手間や時間がかかることを学んだ。」
「これからは家や学校での分別をしっかりやっていきたい。」
など、感動を素直に表現し、子どもたちの発見の中から、コーディネーターの私にとっての「新しい発見」につながりました。
コーディネーターも子どもたちとともに成長していく、そんな関係を続けていきたいと思います。

■活動をはじめて間もないコーディネーターにアドバイスをお願いします。

 できるだけクラブの活動を継続的に見守り、参加することが重要だと思います。各クラブの活動には、思いがけない新鮮な発見があります。

■今後の活動への抱負や意気込みを教えてください。

 広島県のこどもエコクラブの取組を多くの人に知ってもらい、参加クラブを増やしていきたいと思います。
こどもエコクラブの活動を通じて、広島の豊かな自然環境をたくさんのメンバーに感じてもらいたいと思います。

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【広島県】 【ごみ減量・リサイクル推進マスコット「まったん」】
 

■その他ご自由にご意見等をお知らせください。
 

大人が環境のためにできることはたくさんありますが、子どもができることもたくさんあります。知るだけでなく、一人ひとりが毎日の生活の中でできることを積み重ねることが、環境を守ることに繋がります。
こどもエコクラブの活動は、子どもたちの「発見」「気づき」を生み出す大切なものであり、今後もその活動支援を行いたいと思います。

みんなもチャレンジしてみよう!

「リアルヴォイス」では、幼児から取り組める簡単なプログラムから、学校や地域全体で取り組めるプログラムをご紹介いただけるサポーター&コーディネーターを大募集しています!また「こんなプログラムを紹介してほしいな」というリクエストも同時に受付けています♪

タイトルを「リアルヴォイス」とし、ぜひ全国事務局までメールをお寄せください。
プログラムをご紹介いただいた方は、こどもエコクラブ粗品を差し上げます。
皆様からのたくさんの声(ヴォイス)を、お待ちしています!

こどもエコクラブ全国事務局