ねらい |
- 都市部で暮らす人々にとって土を踏む機会は非常に少なくなっています。ここでは土の重要性を実感すると共に、土の果たしている役割を再確認します。
- 地上の生物を育てている地表の土壌は約30cmと非常に薄いもので、この部分は自然循環のサイクルの中で作られているものであることを理解します。
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進め方 |
【導入】
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身近な地域で、どのような場所に土があるかを振り返ってみます。(例:家から学校へ行く途中、学校、地域で遊んでいる場所など) |
【実施】 |
自分が知っている土の色、触った感触、臭い、密度、生きものの有無等の自然度を観察して、その土が生物を育てる「土壌」としての働きができるようなものかどうかを調べます。複数の場所を対象として、それぞれの土の自然度を比較してみてください。 |
【発展】 |
一目では見つけにくい土の中に住む小さな生き物を、工夫して観察しましょう。また、それらの生き物の土の中での暮らしについて調べたり、土の自然度によって生き物の種類や数が違うかどうかなどもチェックしてみましょう。 |
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ポイント |
- 日常生活の中で、ほとんど触れることが無くなった土の存在を、再認識します。
- 土から離れた生活をしていることの意味・問題点を考えます。
- 自然度の高い土は、植物をはじめ様々な生きものを育てている空間であることに注目しましょう。
- 複数の土を比較することで、土の意味や役割が考えやすくなります。できるだけ同じ面積から土を採取して比較するようにしてください。
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応 用 |
- 調べた土の自然度を一覧表などにまとめてみて、自分たちの地域の土について考えてみましょう。
- 土の面積が減少していることと、ヒートアイランド現象や急激な河川の増水などといった都市問題との関係についても調べてみます。
- 有害物質による土壌汚染と地下水との関係、人々の暮らしや健康との関係などについても発展させてみてください。
- 岩石から小石、砂、そして土壌へと変化していくためには、どのような自然界の働きがあるか、教科学習と関連させて調べてみます。
- 土を生活の糧にしている農家の人たちから土を育てることについて教えてもらい、土と人との関わりを多面的に捉えたり、その歴史について学ぶこともできます。
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