自 然 2 長生きの木をさがそう じっくり
ねらい
  • 町の中で巨樹・古木が保護樹木などに指定されていることがあります。これらの樹木が長年にわたって残されてきたのは、その地域の文化や歴史と深く関わっていることが多いようです。「長生きの木」を探す事を通じて、樹木そのものや樹木に支えられる生物群を学ぶとともに、木を残してきた地域の思いや歴史を知ります。それにより自分たちはどのように「長生きの木」と関わっていくかを考え、環境を保全することの意味を理解します。
進め方
【導入】 自分たちの暮らしている校区や学校、地域などで「長生きの木」があるかについて、情報や意見を出し合います。また、地域の色々な人から、情報を集めます。
【実施】 場所が分かったら、みんなでその場所に行って、木やまわりの様子を観察します。複数の場所にあれば、できるだけ全部回ってみましょう。次に、その木の種類や特徴、寿命、残っているいわれなどについて調べてみましょう(地域の人に聞いたり、役所などで資料をもらう)。
【発展】 「長生きの木」についての情報がまとまったら、木が生まれた(植えられた)頃の町の様子についても調べます。
ポイント
  • 都市部における巨樹・古木は、人間の生活や文化と深く関わり合い現在に至っています。どのような理由で伐採されず残っているかは、自然保護を考える上で、大切な視点を与えてくれます。
  • 何百年の樹齢を持つ樹木があれば、その地域や日本の歴史などとも関連付けて調べ学習をしてみるのも面白いでしょう。
  • 「長生きの木」が自然の森の中にあった場合は、その周辺の樹林相との関係や潜在植生(その地域に元々あった植物群)を考えたり、他の昆虫や野鳥等がどのように関わっているか、また、都市では、生態系的にどのような状況にあるかを調べてみましょう。
応 用
  • 市区町村や都道府県単位で代表的な樹木や、全国の巨樹・古木を調べてみましょう。
  • 世界遺産となっている屋久島の縄文杉の学習へとつなげてもよいでしょう。
  • 本来の森林の役割や日本の森林の現状、日本の木材輸入の現状などにも関心を広めていきましょう。
  • 「長生きの木」が地域に残っている理由や、現在はどのように保全しているか等について調べたり、自分たちは、「長生きの木」を今後どうしたいかについて意見を出し合ってみましょう。

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