生きもの 7 晩ごはんから地球のつながりを考えよう じっくり
ねらい
  • 私たちの生活が常に自然とのつながりの中で維持されていることを自覚します。
  • 人間も自然界の一員であり、食物連鎖の輪の中で他の生きものを食べている(命をいただいている)ことを理解し、食物を粗末にしない感性を育みます。
  • 肉や魚、魚介類、卵、野菜などどれも生態系ピラミッドの中のどこかに属します。肉食動物、草食動物、植物、分解者のどの区分に属する生きものを食べているかを知ることで生態系とのつながりや影響を理解します。本とれーにんぐでは、生態系ピラミッドを「いのちのつながりピラミッド」と表現し、ピラミッドを完成させる過程で食物連鎖を考慮しています。
進め方
【導入】 晩ご飯のメニューを家族の人に聞き、どんな食材を使ったかを調べます。
【実施】 それぞれの食材のもとになっている生きものの名前を書き出して、その生きものの餌は何かを考えてみます。餌が分かれば、とれーにんぐカードの「いのちのつながりピラミッド」の当てはまる区分に生きものの名前を記入し、ピラミッドを完成させます。直接食べたものに間接的に食べたものを加算して、自分が食べた生きものの総計を算出します。晩ご飯の食材が地球上でどのような生きものとつながっていたか、生態系ピラミッドではどのような構成になっていたか、自分が食事をして生きていくためにどれだけの命をいただいたかを考え、感想を書いておきましょう。
【発展】 グループの中で、「晩ご飯と地球の生きものとのつながり」で感じたことを意見交換してみましょう。また、食材が地球上のどこから来るのか、人間と他の生きものは、食物連鎖以外にどのような関わり合いを持っているか、などに話題を広げてみてもよいでしょう。
ポイント
  • 普段、何気なく食事をしていることが多いため、命を食べていることへの自覚が乏しくなっており、このことを認識することが大切です。
  • それぞれの生きものが生態系ピラミッドのどの区分に属するかを判断するのが難しいため、みんなで考えてみるのも一つの方法です。
  • 肉食動物や草食動物を食べることは、その生きものが食べた餌となる草食動物や植物を間接的に食べていることになるということを理解しましょう。
  • 小学校低学年などで生態系ピラミッドの概念が理解しにくければ、餌は何かを調べるまででも構いません。
応 用
  • 豚や牛、鶏などの家畜を育てることから、どのような問題が起こっているかを考えてみましょう。
  • 例えば自分たちと同じ食事を、市区町村や都道府県、国、世界のレベルの全人口が一斉に食べたとしたら、どの位の食材が必要になるかを試算してみましょう。
  • 自分たちと同じような食事を毎日食べている人々は世界中でどの位いるかを調べるなど、国際理解教育とつなげてみましょう。
  • 自分たちが食べている食材の原産地を調べて、その地域や国における生態系との関わりへも発展させることができます。

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